2012年12月31日月曜日

2012年 総括

・フリー(ボルダリング、ボルトルート)

フリーはほとんどボルダラーな1年だった。
特筆すべき内容と言えば、やはり、どうにも難しい壁に当たったという事かな。
記事にも書いたけど、自分自身のプラトー。
能力向上の限界なのかもと疑問を持たざるを得ない状況に置かれてしまった感があった
事だ。
結論から先に書くと、実はその後、体重が3kgほど減った。
一体、どこにそれだけ減る肉が付いていたのか不思議なのだけど、ともかく減ったのだ。
それで少しだけ登れるようになった。
強くなったというよりは軽くなって、少し登れる感じだ。(笑)
まあ、結果として登れなかったものが登れるのなら良いのだけど。(笑)

今年辺りからは積年の課題となるラインが出て来た。
マッコークジラ 7c
 2年ほど前からトライしている。
 どうしても核心と思しきポッケが取れない。
 年を重ねるごとに可能性は感じて来てはいるのだけど、完登には至らず。
 さらにトライを続けたい。

リトルトゥリー 5.13a、エツコに捧ぐ 5.13b
 今年出会ってしまった自分的に超強者ルート。
 遂にトップアウト出来なかった。
 このルートでの雪辱を気に新たなトレーニング方法を模索するきっかけとなった。
 来年またトライしてみたい。

日高源流エサオマン 5/13b
 これは少しうれしかった内容だ。
 過去に少し触ってみてとても悪く感じていたルートで、とりあえずトップアウト出来た。
 ただ、RPを狙うには自分の実力ではかなり通わなければならなさそうだったので、
 とりあえず保留。
 いずれはRPしたいけど、今はモチベーションの方向性が違うので今後のお楽しみとした。

ミロク 初段
 これは完登出来たライン。
 自分の最高RPグレードを更新するものではないけど、これもクライミングを始めた当初、
 とてつもなく難しく見えたラインだったので、感慨があった。
 それに何より、限定ホールドうんぬんみたいな要素が無く、最後はマントルを返してバン
 ザイ出来るラインであるという大変すばらしいラインだった事も印象的だった。

奥立ボンバー 5.12b
 これも完登出来たライン。
 このルートもかつて難しく感じ、トップアウトは出来ていたけど繋がらなかったボルトルー
 トだった。(ハイボルダーとして記載されているトポもある。)
 それがRP時は単純に指力で解決。
 クライミング的にはどうかと思うけど、力で捻じ伏せるのも時には爽快だ。


・クラック

今年の外でのクライミングの半分はクラックを登っていたと思う。
同行した人がフェイスやボルダーを登っていても僕は同じエリア内にあるクラックを登った。
今年一番印象に残っているのは折込センター5.10dだ。
このルートのRPでは久しぶりに強い達成感を得る事が出来た。
グレードは決して高くないのだけど、このルート、プロテクションは全てナチュプロで登った。
ルートの内容としてはフェイスのそれなのだけど、プロテクションは全てカムやナッツで取れる。
なんだそんな事かと見えるかも知れないけど、これがボルトとナチュプロではメンタルに及
ぼす影響がえらい違いで、まあまず、やってみた者にしか分からない世界だ。(笑)

その他のクラックルート。
コーラスライン 5.11a
ジャミラ 5.11a
楽園 5.10c
コーラスラインとジャミラはトップロープで登ればグレード通りで少し強いクライマーならなん
という事はないと思う。
ただ、僕個人的にナチュプロによるクライミングではかなりの時間を費やすものとなった。
楽園はハンドジャム、フットジャムを決めながら登る。
僕が今シーズン触ってクラックルートの中では最もジャミングを多用出来るルートだった。
結局、今シーズンはどのルートもRP出来なかった。
打てばRP出来る確信はあるけど、あちらこちらと行っているうちにシーズン終了。
来シーズン、早々にRPしたい。


・アイス

今年はリードで登れるようになれる登りを心がけた。
そこで得た結論はアイスはメンタルではなかろうかという事だった。
もちろん、登る技術は伴わなければならないし、その技術を得るための研鑽も必要だけど
、結局はトップロープでどんな高度なテクニックを駆使出来ても、ランナウトに耐えて思い
切って体を上げるメンタルの強さが無ければリードは出来ないという結論に至った。

思えばアイスも僕が普段行っているボルダリングのようだ。
細かい発見があり、それを応用、検証してみる。
まあ、登るという意味では本質的に同じなので当然と言えば当然なのだけど、そこから得
られる発見は常に新鮮だった。
今年得た所感。
リードではアックスの刃が5cmは刺さっていないと恐ろしくて体を上げられない。
でも、トップロープなら1cmくらいの刺さりでもわしわし登れる。
この違いは重要だ。
方法論としては「いざとなったら掴めるヌンチャクプリセット作戦。」で問題障壁下げるなど、
フリーでは当たり前の方法をアイスにも応用して、より困難な状況でもリード出来るように
なるという目的により近づきたいというのが今年の総括であり来年の目標だ。


・山登り

最初、今年は一度も山登りに行かなかったなあと勘違いするほどわずかしか行かなかっ
た。
沢登りに至ってはゼロだ。。
山らしい山と言えば、カミホロカメットクのみ。
ルートは北西稜。
バリエーションの入門的なルートらしく、ロープは一応持って行ったけど、登りに必要と感
じるところはなかった。
当日は快晴。
ロケーション的にはすばらしい山登りを楽しめた。
今年は結局、ほとんど山へは行けず終いだったけど、来年はもう少し純粋に山を楽しみた
い。


・総括

結果として、昨年の総括に書いた予告通り、よりトラッドな傾向が強まった一年だった。
もはや、僕自身のクライミングはクラックやアイスに収斂して行っていると言っても良さそう
で、それでいて、平日はジムでフリーの力を磨き、週末はトラッドなクライミングと半々くら
いでフリーのボルダーやルートで力試しをして来た一年だった。

そして、今年印象的だったのは初めてオールナチュプロによるフリールートのRP。
フォールを恐れる自分自身のメンタルをコントロールしてRPを達成出来たクライミングは
初めて13台のルートをRP出来た時に匹敵する感慨があった。
アイスも垂壁をリードで登る充実感を味わい、よりスキルを 磨くクライミングに没頭した。
一応、来年も似た傾向となると思う。

トラッド中心、ただ、フリーもさらに強くなりたいし、完登グレードの更新も狙いたい。
クラックは今年RPし損ねたルートをRP。
ボルダーやルートの最高RPグレードの更新も狙いたいので、来年もよりクライミング力の
研鑽に励む一年としたい。


今年もおかげさまで、良い山登り、良いクライミングが出来ました。
お付き合いしてくれた皆さんのご厚意に感謝です。
ではではみなさん、良いお年と良い登りを。

2012年12月28日金曜日

定山柱 2012.12.28

この日はトップロープで登った。
目標は10便以上出す事。
理由は量稽古によるスキルアップだ。
僕の昨シーズンまでの登り方だと、ややもすると一日4便くらいで終了。
それではスキルの向上に時間がかかると思い、この日は機械的に最低10便は出す事を
自らに課した。
所感としてはやはり、量稽古は有効だ。
便を重ねるごとに登りも安定して来るし、なるほどという発見も見えて来た。
今後はリードで登る事になるがその場合はノーテン(RP?)を目指す事を習慣にしようと
思う。
これも結局、ただ漠然と登る事を繰り返すより、何かテーマを持って望んだ方が精神的に
もより楽しめ、技術向上に有効な方法だと思うからだ。

今回、特筆すべき学び。
垂壁でも存外レストしつつ登れる事が分かった。
肘を曲げている時間をなるべく少なくし、基本は腕を伸ばした状態で登る。(当然、体を上
げる時は肘を曲げなければならないわけだがつまりはその時間をなるべく短くする。アッ
クスの打ち込み、アイゼンの蹴り込みは的確にわずかな回数で決める。(理想は一発で
決めたい。)そういった部分まで含めて。)
そして、必要な時はレスト。
このレストも肘を伸ばし冷静にバランスを取れば、思ったより効果的に登りを継続する助け
になる事が分かった。
ただ、最終的にはこの作業をリードで行なわなければならない。
その場合、何が怖いかと言うとリードでは力尽きて落ちるというのは自分的にはかなり怖 いという事だ。
だから、トップロープで微妙な余力で登攀を続け、微妙なバランスでレスト出来てもそれが
リードで同じ事が出来るとは限らないという事。
その辺りが今後、アイスクライミングを行なうにあたっての課題だなと。

2012年12月22日土曜日

豊滝フルーツガーデンの滝 2012.12.22

定山柱を偵察に行くもまだ氷が繋がっておらず登れず。
ここはどうかと移動してみたフルーツガーデンの滝はかろうじて登れそうな状態。
わずか3Mほどだけど垂壁の氷となっていて、とりあえずは氷の感触は楽しめそうな状態
だった。
まずは誰かがリードで登らなければトップロープを張れないので、ぼちぼちテンションを入
れながらリード。
期間が開いていて勘は鈍ってはいたけど、ともかくトップロープの支点となる立ち木までは
到達出来た。

同行したえーじさん、H沼さん達もそれぞれに楽しむ。
えーじさんはアイス2回目も僕にそそのかされ、ピンクポイントでリードで登る。(笑)
安定した登りで幸先の良いシーズンスタートの様子だった。
H沼さんは初アイス。
右も左も分からないながらも楽しそう。
それを横目に僕は小さな氷でトラバースの練習。
不意にアックスが外れグランドフォール。
地面には5cmほどの深さの川が流れており半身を水に浸かった、、
幸いというかゴアテックス素材の服を着ていたので、まあ、なんとか半濡れくらい。。

その後1本登り、最後にもう1本で計3本。
最後は立ち木のマントル?を返して滝の上の斜面を登り帰路へ。
立ち木にバイルをかけ、体を持たれかけながら返すマントルの辺りはすでになんのクライミ
ングなのか疑問を感じながらも登らなければ帰れないので登る。(笑)
立ち木マントル返しという存外に奮闘的なクライミングを楽しんで終了した。